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近年、もの凄いスピードで普及しつつあるクリーンバーン燃焼方式の薪ストーブ。
今では触媒方式と肩を並べる流通量にまでに至ったその実力とは…


クリーンバーン燃焼方式の仕組み

 クリーンバーン燃焼方式は、薪から放出される煙や微粒子に熱風を吹きかけて二次燃焼させる仕組みで、今ではどのメーカーもクリーンバーン方式の薪ストーブの商品展開を行っています。
クリーンバーン燃焼技術は触媒が必要ないため、キャタリティックコンバスター方式の薪ストーブよりも構造がシンプルで、価格も比較的安いために流通量が増えました。
では、クリーンバーン燃焼技術の仕組みについて紐解いて見ましょう。
クリーンバーンロゴマーク
←クリーンバーンロゴマーク
クリーンバーン燃焼技術を採用している薪ストーブには、左のロゴマークがついている。
クリーンバーン方式

薪の燃焼時に燃えきらなかった煙や微粒子に、ストーブ背面から取り込んだ三次空気(図
)を暖め、熱風にして噴射させることにより、煙の二次燃焼、三次燃焼を促進させる仕組みになっています。

この三次燃焼で、薪の一次燃焼で燃えきらなかった煙などの未燃焼成分を再度燃焼させ、熱効率を向上させるとともに、排気ガスをクリーンにする技術です。
クリーンバーン燃焼技術図
背面から取り込んだ空気を燃焼熱で暖め、熱風を煙に浴びせて二次燃焼させる。

クリーンバーン燃焼方式最大の弱点


 クリーンバーンには、触媒式より低価格で、運転も比較的楽だったりといったメリットがある。
しかし、薪ストーブを暖房器具として考えた時、クリーンバーンは触媒式にはどうしても勝てない部分がある。それが薪を燃料として消費する時間、「燃焼時間」です。


  燃焼時間=燃費とコスト
 「燃焼時間」とは、一言で言うと燃費のことで、一番身近な車で言えば1リッターで何キロ走れるかによって「リッター○○キロ」なんて今の時代の車には必ず付いて回る言葉です。
 薪ストーブにとって燃費とは、薪が燃え尽きるまでの時間のことなんです。でもここで勘違いしやすいのは、「細々と燃やせば燃費はよくなる」ちう風に捉えてほしくないのです。
確かに、極限まで火を絞れば薪は長く燃えるでしょう。ただし暖かさは期待できませんね。薪をしっかりと燃やす状態での燃焼時間なのです。

 すなわち、
いかに薪を隅から隅まで燃やしきるのか、いかに薪の熱量を逃がすことなく引き出せるか。
これが薪ストーブにとっては大切なことで、それによって1日の薪の使用量、つまり燃費に差がつくのです。


  クリーンバーンの構造が燃費の弱点に
 上の「クリーンバーン燃焼技術図」でも解説したように、クリーンバーンは外から取り入れた風を熱して未燃焼成分に吹き付けることで二次燃焼、三次燃焼を促進します。
 対する触媒式は、薪が燃えて発生した熱を使い煙の通路(触媒)を高温に暖め、そこを煙が通過することで未燃焼成分の二次燃焼、三次燃焼を発生させます。

 この二つの違いは簡単に言うと「使用する空気の量」です。
つまりクリーンバーンは薪にたくさんの風を吹きかけることで完全燃焼を促しているということ。
炎は風を送ると力を増し、たくさんの熱量を発生させます。しかしその分早く燃え尽きてしまうのです。
この2つの燃焼効率の差を数値化すると、およそ12%~15%となります。クリーンバーン燃焼方式の薪ストーブは、触媒燃焼方式に比べて12%~15%ほど薪の使用量がかさんでしまうのです。

 このことを踏まえて、年間使用薪数500束、1束価格350円で、熱効率差15%で計算してみます。
クリーンバーン方式の熱効率時の年間薪使用量

500束×15%(0.15)×1束350円=26.250円

 
年間の薪代で約27.000円の差という結果になりました。これは薪75束分にもなります。
以上のことから、使用する薪を購入しようと考えている方、薪ストーブでの暖房を頻繁に使う方、住宅の主暖房として薪ストーブを導入する方にとって、コストパフォーマンスの面から見ると、クリーンバーンの方が最終的に高くつく可能性があるということです。

 これはあくまで数値を参考にした試算ですので、参考程度にしかならないかもしれませんが、薪ストーブ自体は一生ものの買い物とまで言われます。これからずっと薪ストーブと暮らしていくのであれば、触媒式(キャタリティックコンバスター)の薪ストーブをお勧めします。
 尚、このページの数値は【firewood.jp/薪ストーブ燃焼方式の違い】を参考にしています。



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